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  • 執筆者の写真ryohadano

ALGR-001 self liner notes


全作セルフライナーノーツ計画(詳細は前回記事参照)。

1回目。


1st ALGR-001

2011年6月リリース。CD-R作。豚盤。

いまはbandcampで無料ダウンロードできます。

当時、Diskunionの自主制作委託を利用して販売開始。

販売にあたりレーベル名欲しいなと思い、a little girl recordsと名付けたのはこのとき。

その後、sonerecords, JETSET, FavoriteBooks, THROAT RECORDSでも扱って頂きました。 ちなみにこの時期はmyspace(*1)でも曲をアップしてました。


ジャケットは事務キチ(*2)で買った封筒切ってスタンプして自作。

どうして豚なんだろ。食肉系で当時連作しようと思ってたんですよね。コレクション感出すために。

(2ndの牛までで止まってしまいましたが)

この作品は作ったとき、どんな気持ちだったのかしら。覚えてるのは毎日仕事して生活する中で「あ、このままだと、もしかしたら面白くないまま終わるかも・・」と思ったこと。とにかく自分の頭の中にうごめくことを形に残して、人に聴かせたかった。それで、宅録して生活とのバランス取ろうとしたのだと思います。


当時住んでた部屋は社員寮で、風呂、水道、トイレ共同の6畳間。扉が薄く、廊下が共同なので室内の音は全て他人に漏れていたので、、すみませんでした。


ちなみに夜は、真向かいにそびえる「物欲の摩天楼」イオンの明かりが窓から直入し続ける立地。このときの感覚が後にcircusという曲に繋がるわけです。

すこし機材的な話。

制作環境はDAWがCubase SX3。PCはWindows XP。

この作品は録音・ミックス〜マスタリングまで自分でやったのですが、当時使っていたAKAI Quadcompというマルチバンドコンプがかなり優秀でプリセットで輪郭でるわ密度でるわで、全楽曲、トータル2mixにかけてました。これが一番よかった。

(WinXPでしか動かないのでもう使えない。また使いたい。。。)

ちなみにこのとき買った1万円代のコンデンサマイクRODE NT1はのちの作品でも多用。


収録曲は7曲。

順番に思い出せるだけ書いてみます。


 

1.sode

"普通の暮らしを避けたい気持ち"がめくりあがってできた曲。

Aメロの歌詞で言ってることと逆なんです。とにかく一気に出来た。ほぼ一筆書き。

自分の曲の中では割と普遍的なムードをもってて、今でもたまに歌う曲。

最後にRchにシンセが鳴り、性急な感じが出るのですが、

当時好きだった、takagi masakatsuのprivate drawingという曲の影響と思われます。

ちなみに、裏で徐々に大きくなる、通奏した微電子音は、7.naiや、後作anataでも使っている手法。

やりかたは簡単。なんでもいいからサイン波的な音色にランダムなStep filter+reverbをかける。


2.lalala

いずれ歌詞をつけようと思いつつ録ったものの、結局つけずに終わった曲。

だからlalala。いや、大黒摩季の影響もあるのかな。 雑だけどアコギと声だけのアンサンブルでタイト。

実は一度だけライブでやったことがある。浜松ルクレチアで。練習してまたやってみたいな。

ちなみに後にsone recordsで教えてもらう low low low la la la love love loveというアーティストに似たような曲があり驚く。


3.paper

福岡の学生時代に録音した曲。

当時コーネリアスのpointというアルバムにのめり込んでいたので、その影響がモロに出てる。このころから紙の音が好きだったんだと思う。

ちなみに紙の音は、6.girlや後作のcircus、me me me等でもばりばりに使ってます。

4.spoon

とにかくイントロのリフと、"楽しいね楽しいね〜"の裏のコード感が気に入って、それをひたすら弾く中で生まれた曲。当時ライブでは必ずやってたと思う。

コードは弦3本だけ鳴らした時が一番気持ちいいと思い始めたのはこの頃。

テーマは静かな狂気。にしたつもりだけど割と可愛い雰囲気になって驚き。

気持ち悪がられても裏声で押す強引さは、この曲から始まった。

スプーン落下音は納得いくまで録り直し、歌詞は書く内に脳が発散。常軌を外れていったので怖くなったけど、リスナーがどう思うか興味が膨らみ、そのままに。

歌詞の中の"マーク・ロスコ"は当時ハマっていた画家。

"いびつな形の芋虫がうごめく様"というのは、とあるバンドのライブを見て感じた映像。

で、結局何の曲なんだろう。眩い。


5.bus

歌とエレキギターをオフマイク1発録り。

曲のメモとしてZOOMのハンディレコーダーで記録したものをそのまま使って、あとからノイズを足した。ライヴでもかなり頻繁にやっていたシンプルな曲。

カバー率が高く、実は、Monkey in Yellow偶然の産物がカバーしてくれてます。

6.girl

内容は大学時代の寮で見た小さな女の子の様子。幽霊だったのかしら。

レーベル名はここから来てます。

中国出張した際、なぜか一気に当時の記憶が蘇り言葉が出たので歌詞化。

サウンドはアウトロのリバーヴ深めのギターにこだわった記憶。

ギターループの隙間感はpointの影響か。

(しかしこのポエミーな感じ、少し恥ずかしい。直視できない。)

なぜかこの曲で某夏フェスに応募するも、落選(それは無謀)。


7.nai

シンプルなコード進行。ベタで凡庸なコード感。近年作る曲の感じに近い。

メロディを気に入っていた。

デモ版のnothingという曲をmyspaceで聴いていたあなたはかなりのマニア。

途中のカチカチ音は当時ハマってたトイカメラのフィルム巻いてる音。

3:45あたりの左右に振られたやわらかいメロディはカリンバ。うむ、これはいい音だ、また絶対に使おう。

 

こう書いてみると、物音への興味がいまだに続いてるなあと。

普通ギターのオブリ入れるところに物音入れたり。

まあ、曲全体のムードはそんなに今と変わってない気がします。がどうでしょう。


歌詞はこのころの方が自由で、もう今は書けない感じがします。

spoonとか、危ないですね。若干ドリーミーというか、おかしくなってるというか。

そういえば当時、酒井駒子さんの絵本に感銘を受けており、あの絵の中の子供になれたらいいのに、なんて思ってました。

その感じがspoonはでてる気がします。。

また、しっかりと、おかしくなりたいですね。

・・・これどうやって文章締めればいいかわかんないですね。

長いし。


次回は2nd ALGR-002について。


(備考)

myspace(*1):楽曲の墓場。いまでいうsoundcloudの前に使われていたサイト。掲示板にコメントできた。

事務キチ(*2):事務用品キ○ガイを略して事務キチ。浜松の文房具屋。豊富な品揃えと良心的な値段に唸る。なぜかお菓子とか家電も売ってる。

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